吉野・大和路の桜

2005.04.10-11

  JR新大阪駅から近鉄吉野線に乗り換え終着駅、近鉄吉野駅に降り立った。

  例年より遅い桜の開花で下千本五分咲き 中千本五分咲き 上千本蕾膨らむ 奥千本蕾固しの表示があった。時期をずらして順に開花するので1か月にわたって楽しめる。

  吉野駅から山上へと続く道の両側は土産物店が並ぶ。シーズンで大混雑。

  聖地吉野山の開祖、役小角(エンノオヅヌ)像。7世紀末、役小角は、険しい山上ケ岳の頂きで蔵王権現を感得し 、その姿をヤマザクラの木に刻んだと伝えられている。

  土産物店に降りかかるしだれ桜。

  金峯山寺の総門、黒門とよばれる銅の鳥居をくぐるあたりから中千本が始まる。 銅の鳥居は、東大寺の大仏を鋳造した際の余りの銅で作られた。

  金峯山寺の仁王門(国宝)

  金峯山寺の本堂蔵王堂(国宝)。三体の蔵王権現が本尊。 1592年の蔵王堂再建以来初めての特別ご開帳があっており、  7.3 メートルある日本最大の秘仏にご対面。迫力に圧倒された。

  安土桃山時代に建立された大伽藍。

  桜に包まれた蔵王堂を遠くから眺める

  吉野地方でとれる吉野葛は有名。お土産に葛きりを買った。

  数々の桜の中のソメイヨシノ。

  京から逃れた後醍醐天皇が南朝の皇居と定めた吉水神社。昔は吉水院と称し、神仏分離により吉水神社となった。 当時の玉座や天皇が使用した数々の御物が哀しく残っている。

  兄頼朝の追ってを逃れた源義経、静御前が着用していた着物。吉野に暫く亡命していたが、ここも追われて奥州へ落ち延びた。丈の低い義経や静の着物に、まだ幼い若者だったのだと改めてもの悲しさを感じた。

  ここで豊臣秀吉が盛大な花見の宴を催し天下にその権勢を示したのは有名な話であるが、その時土産に持参した椿の苗木が今や大きな木となって美しい花を咲かせていた。

  標高800メートルの吉野山におよそ3万本の桜、日本一の桜の山。

  吉野山の桜は若葉と同時に開花するヤマザクラが多い。ヤマザクラは3〜5個の花が一つの房に咲く。花の色は清楚な白。芽の先が赤く染まるのも吉野の桜の特徴で美しい。

  近く手に取るようにして撮した桜  その1

  近く手に取るようにして撮した桜  その2

  遠くの桜。

  しだれ、ソメイヨシノ、ヤマザクラいろいろ

  さ・く・ら

  谷を埋める桜

  道の両側には僧坊や寺院が続き、ここも桜が満開。

  帰り道、葛きりを食べて小休憩。窓から山を覆うさくらを眺めた。

  秋篠寺の新緑。奈良の一隅の静かなたたずまい。

  秋篠寺金堂跡の苔。秋篠宮様がお好きなところで時々お出掛けになるとのこと。

  秋篠寺では前からお会いしたかった技芸天様にやっとお会いできた。美しい天女様だった。行春の女身ゆたかに技芸天(美穂女)

  薬師寺の東塔と金堂(いづれも国宝)薬師如来様を中心に日光菩薩と月光菩薩の薬師三尊がいらっしゃる。
  同行している仲間の病気を救って下さいと一心に祈った。

  薬師寺南門から見えるしだれ桜。

  川面に映えてきれいなしだれ桜。

  平山郁夫画伯が描いた玄奘三蔵の壁画を見に行く途中見つけた白い桜。

  飛鳥時代の姿を現在に伝える世界最古の木造建築物、法隆寺。南大門からみた五重塔。

  日本最初の世界文化遺産

  伽藍中庭の桜

  五重塔と金堂

  伽藍内の桜

  伽藍内のしだれ桜

  伽藍内のしだれ桜、造花と見間違うほど美しい。

  五重塔と桜

  伽藍外の桜。古木なのに花は鮮やか。

  夢殿へ向かう途中での桜と私

  ソメイヨシノのアップ

  今回の旅の仲間全員。15〜20歳の時代をともに過ごした気のおけない仲間。東京、奈良、佐賀、大川から集合。楽しいひとときを過ごした。